パソコンを習おうと思ったときに感じる高齢者の不安について聞いてみました

ErikaWittlieb / Pixabay

パソコン教室に通う65歳以上の方に「パソコンを使おう、習おうと考えたときにどんなことを思ったり考えたりしましたか?」と質問する機会がありました。

やはりパソコンを習おうと考えたときは期待度も高いですが、それと同じくらい、いやそれ以上に不安に感じることがあったということで、パソコン教室に通う高齢者の方が「パソコンを習おう」と決めるまでに感じた不安、習い始めた当初に感じた不安についてまとめてみました。

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高齢者パソコン教室に通う人たちについて

高齢者の家庭内でのパソコン環境について

パソコン教室に通う前から家庭にパソコンがあった人が8割。そのうち、ご自身のパソコンだという方は7割で、あとは家族との共用か家族のお下がり。残り2割はパソコン教室に通おうと決めてから購入された方でした。

インターネットは9割以上の家庭に普及していて、その6割程度の家庭では無線LAN環境が整っています。

パソコン教室に通いたいと考え始めたきっかけは

パソコン教室に通いたいと考え始めたきっかけは、友人がパソコンを使っているのを見てという方が多くいらっしゃいました。それから、仕事でパソコンを使っていたけれど業務上の操作しか知らないので習いたいと思ったという方も多いですね。

ただ習いたいと考える気持ちの反対側で不安もあったそうです。それはパソコン教室の授業についていけるかどうかという点と、パソコンそのものを使いこなせるかという点でした。

パソコン教室に通う不安「授業についていけるか」

まず、パソコン教室の授業についていけるかという不安を解消しようと考え出したのが高齢者だけのパソコン教室。それまでは、受講者の年齢層が幅広い中での教室運営だったのを、高齢者(60歳以上)と対象を絞り込んでの教室運営にシフトしました。

それは、年齢層が幅広い中での講習スタイルがわたしが思っている以上に高齢者には負担になっているということを知ったからです。

高齢者と対象を絞り込んだことで、授業についていけるかという不安を少しは抑えることができたようです。同世代と机を並べ、分からないことを教え合うスタイルを取ったのが良かったのか、仲間意識が芽生えたことも不安を軽減するために有用だったような気がします。

パソコン教室に通う高齢者が抱える不安「パソコンを使いこなすことができるのか」

もうひとつの高齢者がパソコンを使いこなせるのかについてですが、「使いこなせる」「使いこなす」という定義が人それぞれなので、それに対する不安を即解消というわけにはいきませんでした。

パソコンをどこまで使うことができれば「使いこなしている」と言えるのか。

わたしが運営しているパソコン教室に8年間通ってくださっている人もいれば、反対に一年で辞められる人もいらっしゃいます。

パソコンに関してだけいえば、パソコンを使って何がやってみたいのかというのが明確な人ほど、パソコン教室の満足度が高いような気がします。

たとえば、パソコンをインターネットに接続して調べ物をしたいという目標があるとしたら、それが誰かに聞かなくても、調べたいものを調べることができていれば使いこなしたということになるのではないでしょうか。

年賀状を自分で作りたいと考えているなら、WordとExcelを使ってでも、年賀状作成ソフトを使ってでも、もちろんインターネットを使ってでも年賀状を無事印刷することができればそれでいいのではないでしょうか。

何が言いたいのかというと、パソコンは使いこなすものではなく、使う目的をはっきりともって、その目的に到達するまでの操作を誰かに聞くことなく操作できればよいのではないかと個人的には思っています。

高齢者がパソコンを習いたいきっかけ「インターネット」。だが不安も大きいのが「インターネット」

一番多く寄せられる声は何かというと、やはりインターネットに対する不安です。これは、報道によるところも大きいと思うのですが、インターネット関連のニュースといえば、個人情報漏えい、インターネット詐欺、コンピュータウイルスなどが大きく取り上げられます。

そう、あまり良い印象を持つことができないニュースのほうが明らかに多く取り上げられています。そのせいか、自分がその被害にあうのではないかという不安が過るという話でした。

ここから書くことはあくまでもわたしの主観になりますので、そうだと決めつけているわけでは無いことを始めに書かせていただきます。

わたしの今までのパソコン講習経験や相談業務を担当していて感じていることなのですが、上に書いたようなインターネットに関するトラブルは、パソコン操作初心者ではなく、2~3年ほどパソコン操作の経験がある人のほうが遭遇しているような気がします。

慢心というと語弊があるかもしれませんが、自分は大丈夫だと考えている人のほうが危険なのではないかと思うことがよくあります。逆に、自分はパソコン操作に慣れていないという人のほうがインターネットに関するトラブルにはあまり遭遇していないように思います。

『絶対に大丈夫』と思わず疑ってかかる。これもインターネットに関するトラブルに遭遇しないためには必要なことかもしれません。

そして、もうひとつ。インターネットに関するトラブルに遭遇してしまった場合、人に聞けるかというところがあります。トラブルかもしれないと思った時点ですぐ人に聞いたりサポートデスクへ聞いたりしてくれる人のほうがトラブルが大きくなる前に対処できます。深手を負わないうちに人に助けを求められる人のほうが後々の理解度、対処力は高いように思います。

パソコンを壊してしまったら…という不安を抱える高齢者

あとはパソコンやデジカメなどの機器が壊れてしまったらどうしよう、という不安の声が大きいです。

一口にパソコンが壊れるといってもそれが物理的に壊れてしまったのか、またはソフトが壊れてしまったのかという二点がありますね。

まずは、物理的にパソコンを壊してしまうという点ですが、これはパソコンを落としてしまった、キーボードにお茶をこぼしてしまった、キーボードのボタンが反応しづらくなった、マウスが動かない…などいくつか挙げることができます。これらについてはある程度注意してもらえれば防ぐことができます。

ただもうひとつのソフトが壊れるという点は、どれだけ注意していても防ぐことができないものです。パソコンを操作するうえで最低限しないほうがいいということを下に書いておきますので参考にしてください。

  • ボタンで起動するけど、シャットダウンは電源ボタンを使わない
  • 電源を入れたまま持ち運びをしない
  • 画面がおかしいからといって電源ボタンでブツンと切らない(この場合は、電源ボタンを長押ししてもらう「強制終了」で)
  • シャットダウンは、ウィンドウやソフトをすべて終了させてから
  • ノートパソコンを使っているときに、飲み物を飲む場合は少し離れて(キーボードの下にパソコンの起動に大事な部品が入っている)
  • パソコンを置く場所は湿気が少なく、直接日光が当たらない場所に
  • 埃と湿気には注意

パソコン操作に関する言葉にカタカナが多い

パソコン操作に関する言葉の多くはカタカナで表されます。カタカナで言われると拒否反応が出ると言われることもパソコン教室ではおなじみの光景です。

パソコン操作に関する専門用語も同じですが、すべてを「覚える」必要はないのです。クリック=マウスの人差し指側のボタンを1回押すことだというくらい、覚えてもらう操作用語はさほど多くはありません。下に示した言葉はどんなパソコン操作のマニュアルを見ても掲載されていますので、この言葉には慣れてほしいなと思います。

  • クリックやダブルクリック、右クリック、ドラッグアンドドロップ
  • キーボードのキーの名前(Enterキー、Spaceキー)
  • ウィンドウ(画面のこと)
  • デスクトップ
  • ソフト
  • アカウント
  • パスワード

パソコンを習おうと思っている高齢者の方へ。

パソコン操作を仕事で使おうと思っている場合もあれば、趣味や暮らしに役立てるためにパソコンを習おうと考えている場合もあるかと思います。

パソコン操作を習うなら覚えたいと思うのは当たり前の心情でしょう。高齢者のパソコン教室を運営して9年目になりますが、その気持ちを訴える人は多くいらっしゃいます。

だけど、パソコン操作は手順を覚えるのではなく、最初はひとつひとつの操作が点でしかないけれど、何度もチャレンジすることによって点が線でつながるようになります。線が線とつながって徐々に大掛かりな操作ができるようになると思います。

覚えるのではなく慣れていく。何度も繰り返して点の操作を線でつなげられるようにしていく。

使いこなすよりも積み上げる。パソコンの操作は奥深く広いです。その中でも得手不得手がきっとあります。得手を増やしていくことで自信を持つことができ、ちょっとやってみるかと腰を上げる力になるとわたしは思います。

その力を引き出し、伸ばすのがわたしたちインストラクターの役目でもあると思っています。




記事下
高齢者対象のパソコン教室の先生

今日もお読みいただきありがとうございます。
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この記事を書いている人に関することは本サイト「高齢者のためのICT教室」についてに書かせていただいております。

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