月に2回のパソコン相談会の会場に鼻息荒く入ってこられた70歳くらいの男性。受付を済ませるまでもなくいきなりパソコンを立ち上げ、「ここにあったドキュメントが無くなっとる!どういうことや!」とそれはもうものすごい剣幕(スタッフは青ざめていました)。
Windows10のスタートメニューにドキュメントがない?!
指差しているのはスタートメニューです。スタートメニューにドキュメントが表示されていたのはWindows7です。もしかしたら…とピンときました。失礼しますとパソコンの側面や底面を確認しました。やはりそうです、Windows7からWindows10へアップグレードしたパソコンでした。
Windows10へアップグレードするとスタートメニューからドキュメントは無くなりますが、ドキュメント自体は存在しています。

ということで、エクスプローラーからドキュメントを開く方法をご紹介しました。そこで納得していただけると思ったのですが、今度は「ピクチャはどこや!」と…。
エクスプローラーの中を見てみたのですが、確かにそこにピクチャはありません。
Windows10のクイックアクセスとは?
結論からいうと、Windows10のスタートボタン近くにある「エクスプローラー」を開くとドキュメントが直接表示されるわけではなく、Windows10の「クイックアクセス」が表示されるように設定されています。
クイックアクセスを使ってドキュメントやピクチャをすぐに開くことができるように設定されているはずなのですが、どうやらこの「クイックアクセス」からピクチャが外れてしまったようでした。
そこで、「クイックアクセス」に「ピクチャ」を追加し直すと、納得されたのかそそくさと会場を出ていかれました。
Windows10の「クイックアクセス」とは、ご自身がよく使うフォルダー(ドキュメントやピクチャなども含む)を手順少なく開くようにできる機能のこと。
下の画像は、Windows10のスタートボタン横にある黄色いフォルダ―をクリックすると表示される画面です。
フォルダ―がいくつか表示されていますが、よく見てもらうと文字の下に押しピンのようなマークがついているフォルダ―とついていないフォルダ―があるのが確認できると思います。

Windows10のクイックアクセスにはよく使うフォルダーが優先的に表示される
Windows10の「クイックアクセス」は、自分がよく使う(よく開く)フォルダ―が優先的に表示されるようになっています。
上の画像で緑の四角で囲ったところにあるフォルダ―はよく使うフォルダーが優先的に表示されているところです。
つまり、以前はよく使っていたけど最近使わなくなった(開かなくなった)フォルダ―はクイックアクセスで確認できなくなるということになりますね。
Windows10のクイックアクセスに自分がよく開くフォルダ―を登録するには
自分がよく使う(よく開く)フォルダ―が優先的に表示されますが、使わなくなると表示されなくなるのが不便なら、自分でフォルダ―をクイックアクセスに登録することができます。
クイックアクセスに自分がよく使うフォルダーを登録する作業のことを「ピン留め」と言います。


Windows10のクイックアクセスはそのフォルダ―への近道
クイックアクセスに追加したフォルダー本体がこの場所に移動したわけではありません。本体はあくまでも「PC」の中にあり、クイックアクセスに追加したのはあくまでもそのフォルダー本体を開くための近道でしかありません。
Windows10のエクスプローラーを開いたら「PC」が開くようにするには
ところで、Windows10は現在最新のOSですが、古いOSから使っている人にとってこのエクスプローラーを開いたときにクイックアクセスが開くのが慣れないという人もいます。
Windows10のスタートボタン横にある黄色いフォルダ―をクリックしたら、パソコンの中身(ドキュメントやピクチャ、ダウンロードなど)が見られる状態に変更することができます。

フォルダ―オプション画面で「全般」タブが開いていることを確認し、「エクスプローラーで開く」の▼をクリック→「PC」をクリック→「OK」ボタンをクリック

エクスプローラーを開くと下の画像のようにクイックアクセスではなくPCが開くようになります。

Windows10の「エクスプローラー」の使い方。クイックアクセスの使い方について
今回ほど怒りを表現する方は少ないかもしれませんが、確かにWindows7からWindows10へのアップグレード後の仕様の変更には戸惑いを感じる方が非常に多くいらっしゃいます。
このWindows10のクイックアクセスは、Windowsの新しい機能でよく使うフォルダーやファイルにアクセスしやすいようにと操作する人を助けようと追加されたものです。が、見慣れない人やWindows7以前のOSを使っていた人からすれば、お助けなのかお節介なのか、見極めが難しいものかもしれませんね。