出先でLINEの通知音が鳴り、スマホを見るとパソコンの画面を撮影した写真。Wordで作成した表のようです。再現したのが下の画像。

文字を何回入力しても字が縦になってしまうんや
と。初めはセルの中の文字を縦書きにしたのかなと思ったのですが、よく見ると、これは文字を横書きで入力しているのに勝手に縦に並んでしまっている状態です。
【Wordの表】セルに縦書きの設定をしていないのに文字が縦に並んでしまったときにチェックするところは?
改行マークの位置
もし、セルの文字を縦書きに設定したら、改行マークは文字の下に表示されるはず。
ところが、送ってもらった写真を見ると、最後の文字の右側に改行マークがあります。ということは、このセルの設定は縦書きではなく横書きであると分かります。
「ルーラー」をチェック
上の画像のように、縦書きに設定すると改行マークは文字の下に配置され、横書きに設定していると改行マークは文字の右側に配置されています。
今回、送っていただいた事例の場合、改行マークは文字の右側にあります。ということは、文字の配置の設定としては「横書き」になっている、つまり縦書きに設定していないのです。
今回の事例のように、意図しない位置に文字が配置されてしまう場合は「ルーラー」を見るとその原因が分かります。
送られてきた写真でルーラーを確認すると、下の画像のようになっています。
さらに、下の画像の赤く丸で囲った部分を見てみると、右インデントの位置がずれているのが分かります。
下の画像の赤く丸で囲ったところが、正常な状態の右インデントの位置です。
右インデントがこの位置だと、この位置より右側に文字を入力することはできないため、文字が折り返されている状態です。右インデントの位置を正常な位置へ戻してあげれば解決します。
段落の設定から右インデントの設定を確認・変更してみよう
表の中にはいくつかのセルがありますが、すべてのセルで同じ現象が起きているので、表全体を選択し、右インデントの設定を変更すれば解消されるはず。
まず、表全体を選択します。
Wordで表全体を選択するには、表の左上にある十字の矢印をクリックします。
次に、右インデントの設定を確認・変更するため、「ホーム」タブの中にある「段落の設定」をクリックし、段落の設定画面を表示します。
段落の設定画面が開いたら、「インデントと行間隔」のタブになっていることを確認し、「インデント」にある「右」が「0mm」以外の数値になっている(例だと85mm)ので、それを選択し、
Deleteキーで削除→「0」と入力した後、段落の設定画面の右下にある「OK」ボタンをクリックします。

お!直った!
右インデントの位置を確認してみると、ちゃんと右側にあります。
【Word】セルに縦書きの設定をしていないのに文字が縦書きのように配置されてしまう理由は?

右インデントやったっけ?そんな設定した覚えがないんやけど、なんでこうなったんや?
おそらくこれじゃないかと思うホームページがあったのでシェアしておきます。
表内に右インデントが勝手に設定されます?|よねさんのExcelとWordの使い方
実はLINEで送ってもらった画像には、表の上に右揃えになっている文字が入力されていました。
推測になりますが、右揃えになっている文字をBackSpaceキーで削除するとき、文字数以上にBackSpaceキーを押してしまうと、勝手に右インデントがかかってしまうんですね。
右インデントがかかってしまった状態で、次の行に表を作成したため、BackSpaceキーを必要以上に押してしまったために設定された右インデントの設定を引き継いでしまった、ということなのではないかと。
わたしにLINEする前に、表を削除しもう一度作り直してみたけれど同じ状態だったとおっしゃっていたので、表の上の行に設定された右インデントを引き継いでしまったのではないかと思います。

右揃えにした後、文字を削除するときは気をつけなあかんな。

そうですね、初めて見た現象だったので驚きました
ということで、無事解決。
Wordで右揃えにした文字を削除するとき、文字数以上にBackSpaceキーを押すと勝手に右インデントがかかるんですね。Wordでは、改行すると改行する前の行の書式を引き継ぐようになっているので、フォントを変えたり、文字の大きさを変えたり、文字の位置揃えを変更したりするのは後回し。
必要なものをすべて、フォントを変えたり文字の大きさを変えたり、位置揃えを変更したりする前に入力しておき、すべての文字、画像、表などを入力・挿入してから、書式を変更するようにすると、引き継いでほしくない書式設定が引き継がれないようにすることができ、効率が上がります。
それにしても、右揃えにした文字を削除する時、必要以上にBackSpaceキーを押すと右インデントがかかること、初めて知りました。