先生、この前、パソコンの本を見たら「フォルダ―」ってなってたんやど、「フォルダ」って語尾に伸ばし棒をつけないこともあるよね、どっちが正しいんやろ?
確かに、パソコン用語に限らず、語尾に伸ばし棒がつくときとつかないときがありますよね。そのもの自体の意味は同じなのに、表記が違うことがあるのはなぜなんでしょう。
外来語で語尾が伸びる(長音)語句には長音をつけるようになった
同じものを表すのに「フォルダ―」と「フォルダ」というように異なる表記をするものがあります。
他には、「プリンター」と「プリンタ」、「サーバ」と「サーバー」などが挙げられます。
実は、これらの言葉は外来語で、内閣公示第二号にある「外来語の語尾」の示し方というのがあり、国の見解が示されているそうで、外来語で語尾に長音(伸ばし棒)がつくものはそれをつけて記述することが推奨されているそうです。
「folder」は「フォルダ―」、「computer」は「コンピューター」、「server」は「サーバー」とするのが、正式だということだそうです。
Wordで同一文書内に同じ意味なのに表記が違う語句が入力されていると青い二重線が表示される
先生、これ見て
と指差す画面を見ると、Wordで入力した文字の下に青い二重線が引かれています。
Wordで文字の下に青い二重線が引かれたときは、「揺らぎ(表記ゆれ)」がある
Wordで文字を入力していると、時々文字の下に赤い線や青い線が引かれることがあります。それらはすべてWordの推敲という機能が働いた結果です。
ちなみに青い二重線は、「揺らぎ」をチェックした結果です。「揺らぎ」とは、同じ事柄を表すのに複数の言葉がある場合、それが同一文書内に入力されていると青い二重線で教えてくれます。
再現してみますね。たとえば、同じ文書の中に「コンピュータ―」と「コンピュータ」という文字があったとすると、こんな感じになります。
”「揺らぎ(表記ゆれ)」があるのでどちらにするか、統一したほうがいいよ”という意味で、文字の下に青い二重線が引かれているのです。
文書に「揺らぎ(表記ゆれ)」があった場合、青い二重線が引かれている文字の上にマウスポインタを合わせて右クリックすると、指摘された意味と修正するか無視するかを選択できるようになっています。
Wordの表記ゆれチェック。初めは「カタカナ」のみチェックされるようになっている
この「揺らぎ」のチェックは最初「カタカナ」のみ、チェックしてくれるようになっていますが、設定を変えれば、
- 送り仮名
- 漢字と仮名
- 数字(数字単独ではチェックされない)
- 全角/半角
もチェックしてくれるようになります。
表記ゆれのチェックをカタカナ以外でも実行したいときは
揺らぎのチェック項目を変更するには、Word2016の場合、「ファイル」をクリック→「オプション」をクリックし、Wordのオプション画面を表示します。
Wordのオプション画面左側にある「文章校正」をクリック→Wordのスペルチェックと文章校正の中にある「設定」ボタンをクリックします。
「表記の揺れ」の項目の中で最初はカタカナにだけチェックが入っていますので、必要な項目にチェックを入れOKボタンをクリックします。
Wordのオプション画面も閉じてください。
表記ゆれをチェックするには、「校閲」タブをクリックし、「表記ゆれチェック」ボタンをクリックすると、文書内のすべての揺れをチェックしてくれます。
チェックし、表記ゆれがあれば表記ゆれチェック画面が表示されます。
修正候補にある統一したい語句(複数あればひとつずつ)をクリックしてから「すべて修正」ボタンをクリックすれば、揺れている語句をどれかひとつに統一することができます。
修正が完了すれば「文章の校正が完了しました」という小さな画面が表示されますので、OKボタンをクリックします。
Wordで推敲が機能したときに表示される線には青い二重線以外にも赤い線があります。詳しくは【Word2016】文字入力中に文字の下に表示される赤い波線や青い二重線の正体は?対処法は?に書いてありますので、一緒に読んでみてくださいね。
パソコン用語には外来語が多い。基本的には語尾が伸びるほうで統一するといい
特に、パソコン用語は外来語が多く、語尾が長音になっている語句が多いです。基本的には、長音をつけるのですが、絶対というわけではありませんし、間違えているというわけでもありません。
どちらを使ってもらってもいいのですが、Wordの場合、同一の語句を入力しないと推敲され、青い二重線で「揺らぎ」があると指摘されますので、どちらかに統一するようにしましょう。
なお、赤い線や青い二重線は画面上は見えていますが、その線は印刷されません。