Wordで画像を選択すると文書内に碇のようなマークが出てくることがあります。
この碇のようなマークのことを「アンカー」というのですが、画像を選択しても表示されないこともあるんですよね。
Wordで画像を選択すると文書内に表示される碇のようなマーク「アンカー」の役割と使い方について書いていきます。
Word2016で画像を選択したときに表示されるアンカー(碇のようなマーク)の役割
Wordで画像を挿入し選択してもアンカーが表示されるときと表示されないときがあります。
アンカーが表示されるのは、「図の書式」タブをクリック→「文字列の折り返し」で行内以外に設定したとき、なのです。
つまり、文字列の折り返しが行内になっているときはアンカーが表示されず、文字列の折り返しを行内以外の設定に変更するとアンカーが表示されるようになります。
Wordの「アンカー」は画像をどの段落に紐づけるかを設定するのが役割
文字列の折り返しで「前面」に変更すると画像は自由に移動させられるので、文字が見えるように画像を移動させてみます。
画像は移動しましたが、アンカーは移動していませんね。
実は今、このトマトの画像は1行目にアンカーで紐づけられています。
試しに、1行目を行選択(1行目の先頭、余白の中でマウスポインタが白い矢印に変わるところでクリック)してみます。
「1行目の文章」とトマトの画像が選択範囲になったことが確認できます。
この状態で「削除」してみると、1行目の文章とトマトの画像が一緒に削除されます。
ということで、Wordで画像を挿入した後、「文字列の折り返し」を行内以外に設定すると表示されるようになるのが「アンカー」で、この「アンカー」は段落に紐づけられ、その段落を操作すると一緒に操作対象となることが分かりました。
アンカーは任意の段落に移動することができる
実はこの「アンカー」は任意の段落に紐づけ直すことができます。試しに、画像を選択した状態で2行目にアンカーを移動してみます。
先ほどと同じように1行目の文章を行選択してみました。1行目の文章という文字は選択されましたが、トマトの画像は選択されていませんね。
では、行選択した1行目の文章を削除してみると、先ほどは1行目の文章と一緒にトマトの画像も削除されましたが、2行目に画像のアンカーを移動したことで1行目の文章を削除してもトマトの画像は消えずに残りました。
では次に、2行目の文章の先頭にマウスポインタを合わせてクリックし、カーソルを表示しておきます。
2行目の文章の先頭でキーボードのEnterキーを押して改行してみると、画像が一緒に移動しました。
画像のアンカーを段落と一緒に移動させたくないときは
画像のアンカーは画像を移動させると一緒に動いてしまうことがあります。アンカーが移動しないように任意の段落に固定することで段落を操作しても画像の位置を移動させないようにすることができます。
Word2016の場合、任意の段落に画像のアンカーを固定するには、画像を選択した状態で表示される「レイアウトオプション」をクリック→「ページ上の位置を固定する」をクリック
Word2016で画像のアンカーが表示されないときは

先生、アンカーなんて出てないで
画像のアンカーは、「ホーム」タブをクリック→「編集記号の表示/非表示」ボタンをクリックしてオンにしておく(ボタンの色が濃いグレー)ことで表示されるようになります。

Wordで画像を挿入すると碇のマークが表示されるのは。のまとめ
Wordで画像を挿入しただけでは碇のマークは表示されませんが、画像を選択した状態で「文字列の折り返し」を「行内」以外に変更すると碇のマークが表示されるようになります。
この「碇」のマークは、画像が行内に配置されていれば行内に紐づけられているのが、「行内」以外に設定を変更することによって「この画像はこの段落にくっついているよ」というのを教えてくれる役割を担っているんですね。
アンカーにマウスポインタを合わせてドラッグすれば別の段落に移動させることができるので、このアンカーを使って画像と段落の関係を任意に変更してくださいね。
ちなみに、段落については別記事にまとめてあります。