パソコンやスマホを使っていると「アカウント」という言葉をよく目や耳にしますね。なんとなく、漠然と意味は分かっているような気もするし、人に説明しようとすると「あれ?」となる人もいるかもしれません。
「アカウント」についてその意味や役割について、初めて聞く人に分かりやすいよう、授業でお話する内容をもとにまとめていきたいと思います。
「アカウント」とは?
アカウントとは、サービスごとに設定する「あなた」を特定するための名前のようなもの
アカウントは使用するサービス(パソコンで使用するソフトやスマホで使用するアプリも含む)ごとに設定する「あなた」という存在を特定するために設定する「名前」のようなもののことをいいます。
アカウントはどうやって作られる?
アカウントはインターネットを介して受け取るサービス(ネットショッピングやネットバンキング、メーカー会員など)ごとに作られるものです。
アカウントとは、あなたがあなただと証明するためにある識別番号とパスワードで成り立っています。
ちなみに、アカウントの識別番号の部分は
のどれかになり、パスワードは自分で作成することになります。
たとえば、Windows10のパソコンからよく目や耳にするようになった「Microsoftアカウント」。こちらは送受信可能なメールアドレスと利用開始時に設定するパスワードがアカウントとして設定されます。
アカウントは何に使うの?
アカウントは「あなた」の名前のような役割を持っています。アカウントとある枠にあなたのアカウントとパスワードを入力し、サービスに対して「今アクセスしているのはアカウントを所有している本人である」ということを伝え、認証され、サービスを利用できるようになります。
アカウントとID、何が違うの?
インターネット上のサービスを利用するには「自分」を登録する必要があるのですが、それらを呼び出し利用するために設定するのが「アカウント」なのですが、Yahoo!JAPAN IDとかGoogleアカウントとなど同じ意味のようなのに言い回しが違っていて戸惑うことがあると生徒さんから言われたことがあります。
図にしてみるとこんな感じです。
ユーザーIDや●●IDというのは利用しているサービスの中でのあなたを特定する文字列のこと、ユーザーIDや●●IDと紐づけられているパスワードとの組み合わせのことを「アカウント」といいます。
アカウントのIDとパスワードの組み合わせが一致しなければ、あなたではないということになり、そのサービスを利用することはできません。
同じメールアドレスを複数のサービスで利用するのはリスクがある
最近は、アカウントとしてメールアドレスを用いるサービスが増えているため、メールアドレスが1つしかないよという場合、サービスごとにメールアドレスを変えることはできませんよね。
となると、複数のサービスで同じメールアドレスを使用することになります。
加えて、アカウントを使って利用するサービスが増えると、覚えるのも面倒だしパスワードも同じでいいやと考える人も少なくありません。
これが一番、インターネットを介したサービスを利用する上でリスクの高い行動となります。
同じメールアドレス・パスワードの組み合わせを複数のサービスで利用すると…
アカウントとして複数のサービスで同じメールアドレスとパスワードの組み合わせを使うということは、万が一、利用している複数のサービスのうち、どこかでその組み合わせが漏えいしてしまうとどうなるでしょう。
アカウントとして使用しているメールアドレスとパスワードの組み合わせを、よく利用されているネットショッピングサイトやネットバンキングなどのログイン画面で入力、ログインできたらあなたの情報(住所や氏名、生年月日、電話番号、銀行口座の口座番号やクレジットカード番号など)を盗み取られ、勝手に買い物をされたり口座からお金を出されたりする被害に遭ってしまいます。
インターネットを介したサービスを2つ以上利用する方でメールアドレスが1つしかない場合は、メールアドレスは仕方ありませんが、パスワードだけはそれぞれのサービスで異なるものを設定するようにしてください。
メールアドレスは増やすことができる
プロバイダのメールアドレスは有料だけど追加することができる
ところで、パソコンを使用している方はプロバイダ(インターネット接続サービス)を利用されていると思うのですが、プロバイダと契約するとだいたい1つのメールアドレスがもらえます。実はプロバイダの多くは、2つめのメールアドレスを有料になりますが追加できます。
この2つめのメールアドレスをインターネットを介したサービスを利用する際に登録するメールアドレスとして使用するのもひとつの手だと思います。
フリーメールアドレスを取得する
メールアドレスを取得するのにお金をかけたくないなら、フリーメールアドレスを取得するのも手です。フリーメールアドレスはYahoo!JAPANやGoogleなどに会員登録すれば取得することができますし、Microsoftアカウントとして「outlook.jp」などを取得することもできます。