この季節になると必ずといっていいほど寄せられるのが「(年賀状作成ソフトで)去年作った住所録が見つからない」「(年賀状作成ソフトに)保存した住所録が消えた」というお問い合わせ。
年賀状の宛名面を印刷するには、年賀状作成ソフトで住所録を作成して印刷したり、Excelで作成した住所録をWordの差し込み印刷を使って印刷したりすることが多いのですが、年賀状を準備するときにしか年賀状作成ソフトを使わないため、使い方自体を忘れてしまうこともよくあります。
そこで、この記事では、年賀状作成ソフトのひとつ「筆ぐるめ」を例に、住所録の探し方をご紹介していきたいと思います。また、書店やコンビニエンスストアで購入できる年賀状作成本(MOOK版)に付属している宛名印刷ソフトを使うときの注意点などもあわせて書いていきたいと思います。
筆ぐるめで保存したはずの住所録が見つからないときの探し方
「みんなの住所録」「マイ住所録」を切り替えて探してみる
筆ぐるめでは、住所録の保存場所が「みんなの住所録」「マイ住所録」の2つあります。

初期値では「みんなの住所録」が選択されているので保存した住所録が見つからないときは「マイ住所録」に切り替えてみましょう。
さて、筆ぐるめの住所録が保存されているのは「みんなの住所録」か「マイ住所録」なのですが、この2つ、何が違うのでしょうか。
筆ぐるめで住所録を作成する場合、画面左側にある「みんなの住所録」か「マイ住所録」のどちらかを選択して作成していきます。
このとき、「みんなの住所録」を選択した状態で住所録を作成すれば、そのパソコンを利用するすべての人が使用することができる「パブリック」という場所に住所録が保存され、「マイ住所録」を選択した状態で住所録を作成すれば、「ドキュメント」という場所に住所録が保存されるようになっています。
筆ぐるめを起動し、住所録を選択、ご自身が作成した住所録が表示されなければ、「みんなの住所録」か「マイ住所録」を切り替えてみてください。
筆ぐるめの「みんなの住所録」に保存した住所録はそのパソコンを使用することができるすべてのユーザーと共有することになる
これはまた別の事例ですが、筆ぐるめで作成した住所録が見つからないということで他の年賀状作成ソフトやムック本の同梱ソフトなどがインストールされていないことを確認し、住所録を探してみたのですが、全く見つからず。
ひとつ気になったのが、この方のパソコンはご家族で共有されていたこと。
ご家族に確認していただいたところ、誤ってこの方の住所録を削除してしまったことが分かりました。
件数はそれほど多くなかったので入力し直すとおっしゃったので、念のため、保存先を「マイ住所録」にしてから住所録を作成していただき、後日、USBメモリにバックアップを取るお手伝いをさせていただきました。
1台のパソコンを複数の人で使用する場合、ユーザーを追加してそれぞれの人用に使い分けられるように設定することができます。
筆ぐるめの住所録などの保存先のひとつ、みんなの住所録は1台のパソコンを複数の人で使用していても共有できる場所になるため、そのパソコンを使うことができるすべてのユーザーが使用することができるようになります。
複数の人で使用するパソコンで、自分だけが使用する住所録を作成したい場合は、住所録を「マイ住所録」上で作成しましょう。
筆ぐるめの「みんなの住所録」で作成した住所録を「マイ住所録」に移すこともできる
筆ぐるめの「みんなの住所録」で作成した住所録を「マイ住所録」に移すことができます。筆ぐるめの「みんなの住所録」で作成した住所録を「マイ住所録」に移すには、
- みんなの住所録にある住所録をバックアップ(デスクトップなど)
- マイ住所録にバックアップした住所録を読み込む
- 「みんなの住所録」にある住所録を削除する
(残しておいても問題ないが間違えやすくなるので) - デスクトップにバックアップした住所録を念のためUSBメモリなどに移しておく
「みんなの住所録」で作成した住所録をデスクトップにバックアップする
「みんなの住所録」の移行したい住所録を選択→「バックアップ」ボタンをクリック→「住所録のバックアップをする」をクリックします。

選択した住所録をどこにバックアップするかを決めます。
今回は、デスクトップにバックアップしたいので、画面左側にある「デスクトップ」ボタンをクリックします。

画面上部の「保存する場所」が「デスクトップ」になっていることを確認して「保存」ボタンをクリックします。

「バックアップが完了しました」と表示されたらバックアップは完了です。デスクトップに「FG」で始まるアイコンが表示されているのを確認しましょう。
デスクトップにバックアップした住所録を「マイ住所録」に読み込む
次に、デスクトップにバックアップした住所録を「マイ住所録」に読み込みます。
画面左側で「マイ住所録」ボタンをクリックし、画面上部にある「住所録データ取込」をクリックします。

ファイルの種類を選択します。「筆ぐるめ旧バージョンデータ」が選択されていることを確認して「次へ」ボタンをクリックします。

デスクトップにバックアップしたファイルを選択し「開く」ボタンをクリックします。

「変換を実行しますか?」と表示されたら「はい」ボタンをクリックします。

「新規住所録として登録」が選択されていることを確認して「次へ」ボタンをクリックします。

「パスワードを設定しない」ボタンをクリックします。

住所録の件数によって時間は変わってきますが、読み込みが完了すれば「みんなの住所録」にあった住所録が「マイ住所録」に読み込まれました。

これで、筆ぐるめの「みんなの住所録」で作成した住所録を「マイ住所録」にコピーできました。
みんなの住所録から移した住所録を削除しておく
「みんなの住所録」にある同じ名前の住所録は間違えやすいので削除しておきましょう。
画面左側から「みんなの住所録」ボタンをクリックし、「マイ住所録」に移した住所録を選択し、削除をクリックします。
筆ぐるめで作成した住所録は、「みんなの住所録」「マイ住所録」のどちらかに保存されます。作成した住所録が見つからないときは「みんなの住所録」「マイ住所録」を切り替えて探してみましょう。
それと、年賀状シーズンになると書店やコンビニエンスストアで年賀状印刷ができるムック本が並ぶようになります。たくさんある中から選んで印刷するだけなので便利です。
年賀状印刷ができるムック本の中には、宛名印刷ができるようにソフトが同梱されているものがあります。自分のパソコンに毎年使っている年賀状作成ソフトで宛名印刷ができるのに、同梱されている宛名印刷ソフトをインストールする方がいらっしゃいます。
毎年使っている年賀状作成ソフトがパソコンに入っているのに年賀状印刷ができるムック本に同梱されている宛名印刷ソフトをインストールすると、どちらで住所録を作成したか忘れてしまう方がいて、住所録が見つからないと相談に来られることがあります。
年賀状作成ソフトが古いバージョンだと、サポートを終了したという画面が出てくることがありますが、宛名印刷だけに限れば年賀状作成ソフトのバージョンが古くても問題なく印刷できます。
現に、年賀状作成ソフトで作成した住所録がなくなった、見つからないと相談いただく方のうち、半分くらいの方は、パソコンに2つ以上、宛名印刷ができるソフトがインストールされていることが多いです。
年賀状作成ソフトまたは宛名印刷ソフト(お試し版も含め)がインストールされているかを知るには、スタートボタンをクリック→設定(歯車)をクリック→「アプリ」を開くことで確認できます。
もし、複数の宛名印刷ができるソフトがインストールされているなら、ひとつずつソフトを起動してみて住所録が表示されるかを見てみてください。
2024年11月に発売を始めた年賀状、85円/通となったため、年賀状をやめようかと相談に来られる方が増えています。あらかじめ、文面が印刷されたハガキ(年賀状じまい ハガキ 10枚(高齢のため)お年玉付き年賀はがき 2025など)を購入し、宛名だけを印刷するという手もあります。