Wordでビジネス文書を作成している方から、よく「記」と「以上」で挟んだところがあるけれど、これは一体どういうものなのですか?と質問いただきました。
ビジネス文書は
と8つに分かれていますが、そのうち「別記」が「記」と「以上」で挟まれたところになり、主文の内容を説明したり補ったりするための場所となります。
別に書くこと。本文のほかに、説明・補足などを書き添えること。また、本編のほかに別にまとめられた説明、注記、補足の編。
https://kotobank.jp/word/%E5%88%A5%E8%A8%98-624997
この記事では、Wordでビジネス文書を作成する際、別記の書き方と操作方法について紹介しています。
Wordで「記」と入力すると「以上」が自動挿入されるのはなぜ?
Wordの場合、「記」と入力して文字を確定、Enterキーで改行すると自動的に「記」が中央揃えになり、「以上」が右揃えで挿入されるようになっています。
入力オートフォーマットの「記などに対応する以上を挿入する」が有効になっているため
これは、Wordの「入力オートフォーマット」にある「記などに対応する以上を挿入する」にチェックが入っている(有効になっている)ので自動挿入・自動配置されます。
もし、「記」と入力しEnterキーで改行しても、自動的に「記」が中央揃えにならない、「以上」が挿入されないなら、入力オートフォーマットにある「記などに対応する以上を挿入する」のチェックが外れていないか確認してみましょう。
入力オートフォーマットの設定を確認するには?
入力オートフォーマットの設定を確認するには、「ファイル」をクリック、「オプション」をクリックし、オプション画面を開きます。
オプション画面が開いたら、左側にある「文章校正」をクリック、「オートコレクトのオプション」ボタンをクリックします。

オートコレクトの画面が開いたら、「入力オートフォーマット」タブをクリックし、入力中に自動で行う処理にある「’記’などに対する’以上’を挿入する」にチェックが入っていれば、「記」と入力、Enterキーで改行すれば自動的に「記」が中央揃えになり、「以上」が右揃えで自動挿入されます。

「記」と「以上」の間に空の行が1行ありますので、そちらに別記の内容を入力していきます。

別記の書き方に決まった形はあるの?
別記には、読み落とされたくない内容を箇条書きでまとめて入力します。
「記」は中央揃え、「以上」は右揃えになりますが、別記内の文章は左揃えが基本となります。

Wordで箇条書きを設定すると●などの記号が入りますが、別記の内容を箇条書きでまとめるときは「段落番号」を使用します。
別記の内容に段落番号をつけるには、別記の内容を範囲選択し、「ホーム」タブにある「段落番号」ボタン横の▼をクリック、任意の段落番号をクリックします。

この記事では、Wordでビジネス文書を作成するときに覚えておきたい別記の書き方について書きました。
別記の内容は、日時などの「項目」と日付などの「内容」を、1マス以上空けて書きます。1マス以上開けるのにSpaceキーで空白文字を入れて空けるのではなく、Tabキーを使って空けるようにすると位置揃えがしやすくなります。
また、それぞれの項目の文字数が違う場合は、「均等割り付け」を使って始まり位置、終わり位置を合わせるようにすると読みやすくなります。
「記」と「以上」はそれぞれ中央揃え、右揃えになりますが、別記の内容は基本的には左揃えにしますが、文章量が少ない場合はインデントを使って始まり位置を少し右にずらしてもOKです。
ただし、別記の内容に箇条書きや段落番号を設定した場合、2行目以降の行頭文字の位置が離れすぎてしまうことがあります。その対処法については別の記事にまとめてあります。