高齢者を対象としたパソコン教室でもスマホの利用者が半数を超え、それに伴ってLINEを使う人も増えています。休み時間にはLINEの使い方について質問される機会も増えてきました。
LINEの便利さ、手軽さ、LINEスタンプを使う楽しさを十分に味わっておられる人もいますが、中には、LINEに登録するときに設定を変えておけばよかったのに…と思うような相談を受けることもあります。
LINEを高齢者が使うときに最初に設定しておくと安心なこと
LINEスタンプが購入できない
これはよくある事例なのですが、「LINEスタンプが購入できない」という質問です。
特に多いのが、らくらくホンなどに代表されるシニア向けスマホ。

機械に弱いし、カタカナにも弱いし、スマホなんて機能が多過ぎて使いこなせないとシニア向けスマホを購入する人もいますし、家族に勧められたという人もいます。
最近のシニア向けスマホには最初からLINEがインストールされていることが多くなりましたが、LINEが使える端末だからといって必ずしも有料のLINEスタンプが購入できるわけではありません。
LINEは始められたのに有料のLINEスタンプが購入できない理由は、この特別に作られたLINEである可能性が非常に高いです。
ところが、シニア向けスマホの中にも有料のLINEスタンプを購入できる端末もあります。なぜ、シニア向けスマホのLINEでも有料スタンプが購入できるのかというと、Google Playに対応しているからです。
ちなみに、シニア向けスマホは「Android」というOSを使用しています。AndroidでアプリをダウンロードするにはGoogle Playというサービスを利用しますが、このGoogle Playを利用できないシニア向けスマホがあるのです。
なので、シニア向けスマホを購入してLINEを使いたい、LINEスタンプを購入したいのであればGoogle Playに対応している端末を購入しましょう。
LINEの友だちが勝手に増えないように。また、誰かのLINEに勝手に追加されないようにする
次に多いのが、以前も記事に書きましたが、LINEの友だちに知らない人がどんどん追加されてしまったという話。
LINEの友だちが勝手に増える理由は、LINEの設定にある「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」がオンになっているから、です。
LINEの登録をお願いされたときは、この「友だち自動追加」と「友だちへの追加を許可」をオフにしておくようにしています。
また、知らない人に見える理由のひとつにLINEの名前があだ名だったりアルファベットだったりして誰だか分からないというのがあります。
LINEの友だちの名前(表示名)は、こちらで自由に変更できます。
LINEのセキュリティを高めるために最低限できることを
ここからはセキュリティの話になりますが、念のため
- (LINEの)友だち以外からのメッセージを受信しない
- 他の端末からログインできないようにする
この2点は設定しておくとさらに安心できるんじゃないかと思います。
LINEの友だち以外からのメッセージを受信しないようにするには、「設定」をタップ→「プライバシー管理」をタップ→「メッセージ受信拒否」をオンにします。
他の端末、つまり今使っている端末以外からLINEにログインできないようにするには、「設定」をタップ→「アカウント」をタップ→「ログイン許可」をオフにします。
他の端末からLINEにログインできないようにすることで、LINEの乗っ取りを防ぐことができます。
LINEを高齢の親が使うときに必ず伝えておいてほしいこと
LINEで怖いのがLINEの乗っ取りです。LINEを乗っ取る手口は初めに電話番号を聞かれて、認証番号を教えてというメッセージが届き、その認証番号を教えてしまうとLINEを乗っ取られてしまいます。
LINEの友だちひとりが乗っ取られてしまうと、登録している友だちに同じような手口で乗っ取られてしまったり、コンビニなどで購入できるカードを購入させられる詐欺の被害にあってしまったりします。
LINEが乗っ取られてしまわないように、友だちから認証番号を教えてと言われても数字4桁の認証番号は絶対に教えないようにと伝えてください。
それともうひとつ。LINEには無料通話というのがありますが、これはスマホの通話料がかからないというだけで、パケットは消費します。
お家の中にWi-Fiがあるなら気にしなくても大丈夫ですが、外でLINEの無料通話を使うとパケットが消費されてしまいます。
そんなにパケットを使わないだろうとパケット契約を一番安いものにしていたり、家族でパケットを分け合える料金プランに入っていたりすると、パケットの上限を超えて通信制限がかかってしまったという事例もあります。
この辺りを説明するのは難しいかもしれませんが、「家の中には無線があるからいいけど、外に行ったら無線が届かないからね」と伝えてもらい、パケットを大量に使用する動画やマップの使用を控えてもらうようにお話してみてください。