インターネット環境が家庭にどんどん普及している今、ネットで商品を購入できる「ネットショッピングを利用したい」という高齢者が多くなりました。
高齢者を対象としたパソコン教室でもやはりネットショッピングについて授業をしてほしいという要望は年々増えてきています。
パソコンやスマホで注文したものが翌日あるいは翌々日には自宅にまで届くネットショッピング、便利だし手軽だし、といいところばかりが目につきますが、高齢者の中にはネットショッピングに対して不安を感じている人が多いのも事実です。

先生、ネットショッピングで気を付けたほうがいいことってあるの?
ネットショッピングは確かに便利です。もちろんわたしもよく利用していますが、やはり初めて購入するネットショップに対しては(大丈夫かな?)と少し不安になることがあります。
そこで、ネットショッピングをするときに最低限チェックしておいたほうがいいことをまとめていきます。
ネットショッピングで注文する前に最低限チェックしてほしいこと
お店の情報がちゃんと掲載されているかを確認しよう
ネットショッピングのホームページには必ず記載しなければならない事柄があります。それは、「特定商取引法に基づく表示」です。
ネットショッピングは通信販売になるので、販売価格、送料、その他負担すべき費用(銀行振込の手数料など)、代金の支払時期や商品の引き渡し時期、代金の支払い方法、返品に関する記載をしなければなりません。
また、販売する側の情報、法人であれば法人名と代表者氏名、通信販売に関する責任を負う者の氏名。個人事業主であれば氏名。事業所または個人事業所の住所、電話番号は必ず記載しなければなりません。
さらに、瑕疵責任についての定めや販売条件のある商品を扱っている場合はそれを記載しなければなりません。
これらが記載されていないホームページから商品を購入することは避けましょう。何かトラブルが発生しても対応してもらえないことがあります。
個人情報の取り扱いについて明記してあるか
ネットショッピングを利用するには、商品を配達してもらわなければならないので住所や氏名などの個人情報を入力しなければなりません。商品を配達するために提供した個人情報をどう扱うかが明記されていないホームページから商品を購入することは避けましょう。
文言としてよく利用されるのが「プライバシーポリシー」、「個人情報の取り扱いに関して」などです。
返品や交換について明記されているか
先ほども書きましたが、返品や交換について明記されていないところでは商品を購入しないようにしましょう。
よくあるのが届いた商品の破損。商品が発送前または配送中に破損したのかは分からないことが多く、トラブルの元になります。よくニュースになりますよね。
商品が破損していた場合、どう対応してくれるのかという点が書かれていないところで商品を購入しないようにしましょう。
支払い方法が複数あるか
購入代金の支払い方法がひとつしかない、そういうところで商品を購入するのは避けたほうがいいと個人的には思います。
できれば、ネットショッピングに慣れていないときは少し手数料がかかりますが「代金引換」または「コンビニ支払い」を利用されたほうがいいと思いますので、代金引換またはコンビニ支払いが選択できるところで商品を購入するようにしましょう。

入力した個人情報が暗号化されているか
ネットショッピングといえば配送先、つまりあなたの住所や氏名、電話番号などの個人情報を入力する必要があります。先ほど書いたプライバシーポリシーや個人情報の取り扱いも大事ですが、インターネット上で情報のやり取りをする以上、盗み取られたり改ざんされたりするかもしれません。
商品を購入しようとするホームページが個人情報を暗号化してくれるところでないなら、個人情報などは絶対に入力しないでおきましょう。
ネットショッピングの会員登録は絶対にしなくてはいけないのか?
ネットショッピングで一番手間がかかるのは氏名や住所などの入力ではないでしょうか。ネットショッピングをするたびに住所や氏名を入力するのが面倒だというときに利用するのが「会員登録」ですが、個人情報をずっと所持されてしまうことに抵抗を感じる高齢者は多いです。
ネットショッピングで商品を購入する際、会員登録を必須とするところもあるし、登録せずにゲストという形で商品を購入できるところもあります。
そのホームページからしょっちゅう商品を購入するのであれば会員として登録しておくと、アカウントやパスワードを入力するだけで、商品の配送に必要な個人情報を毎回入力する手間は省けますが、年に数回の購入で、会員登録をしなくても商品が購入できるホームページであるなら登録は必須ではないのでしなくてもいいかなと。
アカウントとパスワードは使い回さない
会員登録をしたら、ID(アカウント)とパスワードはしっかり管理しましょう。
また、ID(アカウント)とパスワードは使いまわしをしないようにしましょう。
万が一、ID(アカウント)やパスワードが漏れたときにほかのサービスに試し打ちをされて乗っ取られてしまうかもしれません。十分に注意しましょう。
まとめ。
インターネットショッピング、流通の発展によって、自宅に居ながら買い物ができる、本当に便利な社会になりました。できると便利だと思う反面、いろんな危険も増えてきているのが現状です。くれぐれも危険があるということをしっかりと認識して使うことができるようになるといいですね。