高齢者を対象としたパソコン教室で、現金出納帳の作り方を応用した家計簿の作り方の授業をしたときのこと。食費など費目ごとの支出の割合が一目で分かるといいね、という話になり、家計簿の費目ごとに集計するやり方もご紹介しました。
Excelで現金出納帳の作り方を応用して作成した家計簿を元に費目ごとに集計してみたところ、これが円グラフになっていたら、支出全体から見てどの費目をたくさん支出しているかが分かるんじゃないかという話になり、円グラフの作成方法についてご紹介しました。
この記事では、Excelで円グラフを作成する方法をご紹介します。
Excelで円グラフを作成するには?
Excelで、現金出納帳の作り方を応用して作成した家計簿を費目ごとに集計することができたので、支出全体から見た費目の割合を一目で分かるよう、円グラフを作成してみました。
Excelで作ることができるグラフは、円グラフ以外にも棒グラフや折れ線グラフなどがありますが、割合を分かりやすく示すには円グラフが適しています。
円グラフにしたい範囲を選択して2Dグラフの「円」をクリックすれば円グラフができる
円グラフにしたい範囲を選択し、「挿入」タブをクリック→「円またはドーナツグラフの挿入」ボタンをクリック→「2-D 円」をクリック
円グラフができました。
円グラフはシートの真ん中に適度な大きさで表示されます。円グラフの周りの白いところにマウスポインタを合わせてクリックすれば、グラフエリアを選択することができます。
グラフエリアを選択すれば、グラフエリアの大きさを変えたり移動したりすることができます。
円グラフをもっと見やすくしてみよう!
円グラフのグラフタイトルを入れる
円グラフを見てみると「グラフタイトル」と表示されている部分があります。このグラフは何を表すグラフなのかが分かるよう、グラフにタイトルをつけられるようになっています。
グラフタイトルを入れるには、グラフタイトルと表示されているところにマウスポインタを合わせてクリック、グラフタイトルという文字を削除し、グラフにつけたいタイトルを入力します。
もし、グラフタイトルが不要なら、「グラフのデザイン」タブをクリック→「グラフ要素を追加」ボタンをクリック、「グラフタイトル」→「なし」をクリックすると、グラフタイトル自体をなしにすることができます。
円グラフに支出全体から見た割合を%で表示してみよう
別の記事で割合の求め方をご紹介していますが、作成した円グラフに支出全体から見た各費目の割合を%で表示することができます。
円グラフに各項目ごとの割合を表示する手順は、円グラフに「データラベル」を追加し、「パーセンテージ」と「分類」を追加。「値」を外します。
グラフの何もないところにマウスポインタを合わせてクリックすると、グラフの右上に+のボタンが表示されます。この+ボタンをクリックし、「データラベル」にチェックを入れます。
「データラベル」の右側に右向きの三角が出るのでクリックし、
「その他のオプション」をクリックし、データラベルのラベルオプションを開きます。
ラベルの内容にある「分類名」と「パーセンテージ」にチェックを入れ、
「値」のチェックを外します。
グラフ上に費目と支出に対しての割合を%で表示させることができました。
せっかくなので、グラフ上に表示された割合を小数点第1位まで表示するよう、表示形式を変更する方法も紹介しておきます。
ラベルオプションの下の方に「表示形式」と出ています。「表示形式」をクリックしてみましょう。
※もし、表示形式をクリックしても変化がない場合は、右側にあるスクロールを下に下げてみてください。
表示形式が「標準」になっているので▼をクリックして「パーセンテージ」に変更します。
表示形式を「パーセンテージ」に変更すると、小数点以下の桁数を指定できるようになります。今回は、小数点第1位まで表示させたいので「1」とキーボードから入力します。
円グラフ上に分類名(費目)と支出に対する割合を%で表示させることができました。
グラフのデータラベルの位置を調整して見やすくしよう
グラフ上に表示させたデータラベルの位置を調整することもできます。
ラベルオプションの「ラベルの位置」にある中央、内部外側、外側、自動調整をクリックしてみて、位置がどう変わるかをチェックしてみてください。
また、ラベルを直接ドラッグすることで場所を調整することもできます。
マウスポインタを位置を変えたいラベルに合わせます。このとき、「データラベル」と吹き出しに出ていることを確認してください。
あとは任意の場所までドラッグすれば、ラベルを移動することができます。
グラフに出したラベルが重なって見づらいときは、上の方法で移動させてみてください。
円グラフを数値の大きい順で作るにはどうする?
グラフの元になっている表を数値の大きい順に並べ替えようとしたら…
円グラフは、データの大きなものから並んでいたほうが見やすいのですが、グラフの元になっている表を見ると、費目ごとの並びになっているため、金額が高い順には並んでいません。
そこで、グラフの元の表を金額が高い順に並べ替えればいいと、「ホーム」タブをクリック、「並べ替えとフィルター」をクリック、「降順」をクリックすると、
下の図のように費目を並べ替えてしまい、金額の高い順に並べ替えをすることができません。
これは、Excelの並べ替えが左の項目を優先して並べ替えるようになっているから、です。
数値の大きい順に並べたいのにうまくいかないときは「ユーザー設定の並べ替え」を使う
費目と金額が並んでいる表で、2列目にある金額を優先して並べ替えるには以下のように操作します。
並べ替えをしたい表の範囲を選択し、「ホーム」タブにある「並べ替えとフィルター」ボタンをクリック、「ユーザー設定の並べ替え」をクリックします。
並べ替えの画面が開いたら、列の部分は選択している表のどの列を優先して並べ替えをするか、設定することができます。今回は金額が入っている「列B」を選択します。
次に、順序を「大きい順」に変更します。
OKボタンをクリックします。
グラフの元になっている表を金額の高い順から並べ替えることができました。また、円グラフのほうも並べ替えをした順に更新されました。
この記事では、円グラフを作成する方法と見やすくする方法、表の並べ替えがうまくいかないときの対処法をご紹介しました。
Excelでは、グラフの元になるセルを範囲選択し、「挿入」タブにある「円またはドーナツグラフの挿入」ボタンをクリック、作りたい形のグラフを選択するだけで円グラフを作成することができます。
作成したグラフのままでもいいのですが、グラフ上に「データラベル」を表示することで、グラフをみるだけで分かりやすくすることができます。
これはグラフづくりだけではないのですが、表の並べ替えがうまくいかない、または複数の条件で並べ替えたいなら「ユーザー設定の並べ替え」を使うと思うように並べ替えができると思いますので合わせてご紹介しました。