パソコン教室でWordを使って文書を作成していたときのこと。休憩に入るので保存してくださいねといったとき、生徒さんから「名前を付けて保存か?上書き保存か?」と聞かれました。
真っ白な状態から文章を入力したり画像を挿入したりした後でまだ保存の操作はしていないので「名前を付けて保存」でお願いします、と言ったところで、保存が2つもあるからどっちか分からないときがあると言われました。
そこで、休憩明けに「名前を付けて保存」と「上書き保存」の違いについてお話しすることにしました。
「名前を付けて保存」と「上書き保存」の違いはなに?
新しく作ったものをパソコンに残すときには「名前を付けて保存」を使って、自分が分かりやすい名前を付けて分かりやすい場所に保存する
WordでもExcelでもソフトを起動し、文章を入力したり画像を挿入したりした後、パソコンに残しておきたいときは、「名前を付けて保存」を使います。
Wordを例に見てみると、Wordを起動し新しい文書を作成する前、Wordのタイトルバーには「文書1」と表示されてます。この「文書1」はパソコンが付けた仮の名前(ファイル名)です。
ファイルをクリックして「名前を付けて保存」をクリックするのは、仮の名前である「文書1」を自分が分かりやすい名前(ファイル名)に変えて、分かりやすい場所に保存するという作業になります。
保存したものを開いて追記したり修正したりしたものを同じ名前で保存しておくなら「上書き保存」を使う
上の操作で自分が分かりやすい名前で分かりやすい場所に保存したものを開いて、追記したり修正したりしたものを同じ名前で同じ場所に保存しておくなら「上書き保存」になります。
保存したものを開いて追記したり修正したりしたあと、追記修正する前のものも残しておきたいなら「名前を付けて保存」で別の名前に変えるか、保存場所を変えれば、両方とも残すことができる
もし、追記したり修正したりしたものも、追記したり修正したりする前のものも両方残しておきたいのであれば、「名前を付けて保存」を選択し、別の名前に変えるか別の場所を選択するかします。
ファイル名の付け方にルールはあるの?
「名前を付けて保存」を選択すると、任意のファイル名を付けることができます。自分が分かりやすい名前でいいですよ、といいますが、いざ付けようとすると決めづらいことがあるかもしれません。
ファイル名の付け方にルールはあるの?とよく質問いただきますが、ファイルの名前として使うことができない記号や、「機種依存文字」、「半角カタカナ」を避ければいいと思います。
ファイル名には使えない記号がある
「名前を付けて保存」をクリックして任意の名前を付けるとき、記号を使いたいことがあるかもしれませんが使えない記号があります。
機種依存文字は避けたほうがいい
数字を丸で囲った「丸付き数字」は機種依存文字となっているのでファイル名に使うのは避けたほうがいいと思います。また、半角カタカナも避けたほうがいいと思います。
ファイル名に日付を入れておくと整理しやすい
ファイル名にはそのファイルがどんなものかが分かる名前を付けますが、「20240101」といった形で頭に日付を入れておくと、ファイルの整理がしやすくなります。
英数字は半角・全角のどちらかに統一する
先ほど、ファイル名に日付をつけておくと整理しやすいと書きましたが、日付など英数字を使う場合は、全角または半角のどちらかで統一したほうが整理しやすいと思います。
パソコンで何かを作成したり、追記や修正を行ったりした後、その状態をどうするか、同じ名前で同じ場所に保存してもいいのかそうではないのかによって「名前を付けて保存」、「上書き保存」のどちらを使えばいいかは変わります。
また、名前が付いている文書の場合も同じです。ファイルを開いた直後の状態を残しておくなら上書き保存は使えず、別の名前で保存するか別の場所に保存することになります。ファイルを開いた直後の状態を残しておかなくてもいい、最新の状態で保存したい場合は上書き保存を行います。
- 名前が付いている文書に何かしらの修正や追記を加えた状態を追記保存する…上書き保存
- 名前が付いている文書に何かしらの修正や追記を加えた状態でも保存したいし、元の文書も修正や追記する前の状態で保存したい…名前を付けて保存(別名保存)
- 名前が付いている文書に何かしらの修正や追記を加えた状態でも保存したいし、元の文書も修正や追記する前の状態で保存したいけれどファイル名を変更したくない…名前を付けて保存(別の場所に保存)