「パソコン操作は覚えるのではなく慣れる」。パソコン操作を覚えられないという高齢者にお話ししていること。

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高齢者を対象とするパソコン教室でインストラクターをしていると、「若い人たちとは違うから、パソコンを覚えられない」とよく言われます。そう思ってしまう気持ちはよく分かります。

わたしもしっかりとアラフィフ世代、若い人はいいわね、なんてつい口にしてしまいます。

でも。高齢者対象のパソコン教室の先生をしているわたしがいつもこの「若い人たちと違って(高齢者の)わたしたちはパソコンを覚えられない」と生徒さんに言われたときにお話ししていることを書いてみようかと思います。

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毎日のようにパソコンを使っていれば覚えられる?

まず、声を大にして言いたいのが、覚えられないのは生活の中に必要なものじゃないから、です。ずっとパソコンを操作していれば覚えたくなくても覚える、正確には身に付きます。

家の電話にFAXがついたころのことを覚えていますか?FAXの送り方、初めは分からなかったし、説明書を見ながら恐る恐る操作しました。けれど、FAXを送り続けていると意識しなくても送信できるようになりませんか?

これが身に付く、です。覚えたのではなく身についたのです。

パソコン操作に関して「覚える」というのは「何ができるか」ということを「覚える」こと。

操作手順を覚えるのではなく、このボタンを押せば写真が選べるとか、そういったことを「覚える」のだと考えています。

では、生徒さんの言っている「覚える」はこちらかというと実はそうではなく、先ほども書いた「手順を覚える」ということではないかと。

手順は覚えるのではなくて、先ほど覚えた「何ができる」を組み合わせていくのを考えていくのが手順で。それ自体を覚えることは膨大な情報量を記憶、脳の中に置くことになるから「覚えられない」となってしまうのではないかと。

「操作したことがあるかも」と思えるまで繰り返しやってみることで慣れていく

別の記事にも書きましたが、パソコン操作を習得する早道は考える力を付けることだとわたしは考えています。

何をしたいかという目的に向かって、覚えた機能のどれを使えばそれが実現するのかを考え、実行するのが手順。

その手順を覚えることが「覚える」だというのであれば膨大な手順を覚える必要がありますね。手順で覚えてしまったほうがいいように思われるかもしれませんが、手順で覚えてしまうと、少しでも違うところがあると対応できなくなる(と思われる人が多い)。

だとするなら、パソコンを使えばこういうことができた「はず」。この「はず」を「覚える」に変えてほしい。そしてテキストに手を伸ばしてもらえたら嬉しい。きっと手順は見つかります。

教室の生徒さんたちはいつも振り返りの授業のときに、こちらが発問すると「聞いたことがあるような気がする」とか「どっかにメモしたかもしれない」と言いながらテキストをめくっていらっしゃいます。

テキストの中にそれを見つけたら、マウスを持って操作し始められます。画面が違っても「元に戻せばいいんやな」と言いながら。「そうやよ~、違うなと思ったら戻ってもう1回!」と声をかける。

初めはそ~っと操作していた人たちも慣れてきてくれたのか、すっと操作してくれます。さきほどの「違ったらそーっと元に戻して先生呼ぶわ!」と言いながら。

慣れてくれているだけで話せる内容はどんどん増えます。恐怖心や不安感を持たれていたら何も入っていかないかもしれないので、ちょっとずつちょっとずつ。

長い人で7年通ってくださっていますが、今でも

「パソコン操作は覚えるのではなく慣れる」。パソコン操作を覚えられないという高齢者にお話ししていることのまとめ

結局、操作を覚えるのではなく、何かをするのに何を使うかということを覚え、それを組み合わせるために考えること、それを実行してもし思うようにならなかったら元に戻してまた考える。そうしていくうちに慣れていくものなのだと思います。

初めて教室に通うことになった人たち。最初はキーボードのキーひとつ押すのも恐る恐る。それが考えずにポンと押せるようになり、そのうちキーを探す時間が減っていく。キーを押すのに「慣れていく」のですね。

マウスも同じです。最初はボタンの右を押すのか左を押すのか確かめなければ押せなかったり、力を入れ過ぎて思うところで操作できなかったり。でも、何度も繰り返していくうちに手元を確かめる時間が減り、力を抜くこともできるようになる。

使う回数、機会が増えれば慣れていくのです。それでいいのです。

たくさんパソコンの電源を入れて、たくさん使ってみてください。パソコンの電源を入れて操作をしていればいろんな画面に遭遇します。それをひとつひとつ越えていくこと、それが「操作に慣れる」ということだと思います。

うまくできないな、思うようにならないなと思ったら、一度電源を落として離れて考えてみてください。お茶碗を洗っているときに「あ!」と閃くことがあるかもしれません。

そのときパソコンの電源を入れられなかったらどこかにメモしておいてください。そのメモを見ながら試してみてください。新たな発見があるかもしれません。

著者情報
パソコン教室の先生

市内の60歳以上の方を対象としたパソコン教室でインストラクターをしています。授業の中でお話している内容やパソコン相談会でお受けするご相談などについて書いています。

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