11月になるとパソコン教室の生徒さんたちは年賀状づくりを始められます。長い人で十年以上通われている方もいらっしゃるので、年賀状の作り方は生徒さんそれぞれ。ご自身が取り組みやすい方法で年賀状を作られています。
年賀状をパソコンで作って印刷するときに起こりやすいトラブル事例
ところで、年賀状づくりを始めるとパソコンやプリンタなど機器トラブル、年賀状作成ソフトを使って宛名印刷するなら去年作った住所録が見つからないといったトラブルが起きやすくなります。
まず多いのがプリンタで印刷できないというトラブル。パソコンと一緒にプリンタも購入される方が多いですが、パソコンに比べてプリンタの使用頻度はそれほど高くない、もしかしたら年賀状を印刷する時くらいしかプリンタを使わないなんていう人もいらっしゃるかもしれません。
プリンタで印刷できないトラブルといえば、プリンタ自体が動かない、印刷はできるけれどかすれてしまう、印刷面に線が入るといったものではないでしょうか。
プリンターで印刷はできるけれど一部が印刷されない
特に、プリンタの動作音はするけれど印刷できない、または一部が印刷されないといったトラブルはよく起こります。
これは、インクが詰まっていることが原因なのですが、インクを変えても印刷できない場合は、プリンタのノズルやプリンタヘッドでインクが固まってしまっているかもしれません。
インクを変える前に「ノズルチェックパターン印刷」を実施し、各色が印刷できているか確認しましょう。印刷できていない色が分かれば、プリンタからその色のインクを一旦取り外し、もう一度挿し直してみると印刷できる可能性があります。
それでもだめなら「ヘッドクリーニング」を実施します。ヘッドクリーニングはインクを大量に使うのでインクの残量がなければ実施できません。
また、ヘッドクリーニングを何度も実施される方がいらっしゃいますが、ノズルチェックパターンを印刷→ヘッドクリーニングを実施は2回程度にしておかれたほうがいいと思います。過度のヘッドクリーニングはヘッドそのものが傷んでしまう可能性がありますので注意しましょう。
パソコンとプリンターの接続に不具合
パソコンから印刷を指示したのにプリンタの動作音が聞こえない場合は、プリンタとの接続が切れてしまっていたり(ケーブルが抜けているといった物理的原因も含め)、プリンターの動作に必要なドライバーに不具合があったり、Windowsの更新プログラムを適用したことでプリンタの設定が無効になっていたという事例もあります。
次の更新プログラムを適用すれば改善されることもあるのですが、なかなか都合よく更新プログラムは入ってこないので、プリンタの最新ドライバが入手可能であれば、プリンタの最新ドライバを入手し、動作しなくなったプリンタのドライバを削除。最新のプリンタドライバを使ってプリンタとパソコンを再接続するとトラブルを解消することができます。
プリンターを買い替える場合の注意点は?
プリンタに不具合が発生し、修理しても改善されない可能性が高かったり、修理費用が購入費用と同等になりそうだったりすると買い替えを検討される方がいらっしゃると思います。
プリンタを買い替えるということは、パソコンに設定しているプリンタの設定(ドライバ)も変更しなくてはなりません。
以前は、プリンタの設定に必要なドライバが同梱されていましたが、最近のプリンタにはドライバなどプリンタを動作させるために必要なものであったり、プリンタを活用するために必要なものであったりが同梱されておらず、インターネットを使ってプリンタのメーカーから必要なものをダウンロード・インストールする必要があります。
手順としては、プリンタのメーカーから必要なもの(ドライバやユーティリティソフトなど)をダウンロード、プリンタとパソコンを接続、ドライバをインストール(途中でプリンタの電源を入れる指示あり)する流れになります。
年賀状作成ソフトで作成した住所録が見つからない
年賀状といえば宛名印刷。この宛名印刷に年賀状作成ソフトを使っている方は多いのではないでしょうか。年賀状作成ソフトで宛名を印刷するには「住所録」を作成することになるのですが、前年に年賀状作成ソフトで作成したはずの「住所録」が見つからないと問い合わせをいただきます。
年賀状作成ソフトで作成したはずの住所録が見つからないときに考えられる事例がいくつかあります。
昨年、年賀状を作ってからパソコンを買い替えたなら、新しいパソコンではなく古いパソコンに年賀状作成ソフトで作った住所録がないか探してみましょう。年賀状作成ソフトで作成した住所録を新しいパソコンに移し忘れることはよくある事例です。
次に多いのが、パソコンに複数の年賀状作成ソフトや宛名印刷ソフトがインストールされていることでどれで宛名印刷用の住所録を作成したかを失念してしまう事例。特に、書店やコンビニエンスストアで販売されているムック版に同梱されているソフトをインストールしていることが多くみられました。
年賀状作成ソフトにインターネットからダウンロードした素材を取り込むことができない
年賀状作成ソフトの中にはあらかじめ年賀状に使える素材がたくさん入っているのですが、気に入ったものがないならインターネットから素材をダウンロードして使用することもできます。
ところが、インターネットからダウンロードした素材を年賀状作成ソフトに読み込もうとしても読み込み方がわからないと問い合わせいただくことがあります。
その他の年賀状作成・印刷で起こりやすいトラブル
インターネットからダウンロードした画像が見つからない
インターネットからダウンロードしたはずの素材が見つからないと問い合わせいただくこともあります。
インターネットからダウンロードしたイラストや写真などの画像は、何も設定を変更していなければ「ピクチャ」ではなく「ダウンロード」に取り込まれるようになっています。
Wordで写真やイラストをはがきいっぱいに配置しても周囲に余白が出る
年賀状の宛名は年賀状作成ソフトで、裏面(通信面)はWordで作成しているという方に多いのが、はがきいっぱいに写真やイラストを配置しようと、余白を上下左右0にして配置したのに、印刷してみたら周囲に余白ができてしまうと問い合わせがあります。
これは、Wordの余白設定を上下左右0にしてもプリンタが持つ余白の設定が残っているため、周囲に余白(印刷されない部分)が出てしまいます。
プリンタがフチなし印刷に対応しているかを確認し、印刷時には、印刷のプロパティからプリンタの設定画面に入り、フチなし印刷を設定しましょう。
デジカメやスマホから取り込んだ写真が見つからない
インターネット上にファイルを置いて共有することができるOneDriveなどの「オンラインストレージ」を有効にしていると、デジタルカメラやスマホで撮影した写真をパソコンに取り込もうとするとピクチャではなくオンラインストレージに取り込まれることがあります。