年度初めになると会員名簿づくりに関する質問が増えます。
会員名簿といえば表、WordでもExcelでも表を作ることができるけれどどちらを使えばいいのかと聞かれることが多いのですが、会員名簿はExcelで作ったほうがいいと思います。
会員名簿をExcelで作ったほうがいいと思う理由について書いていきたいと思います。
会員名簿を作るならWordよりExcelをお勧めする理由は?
名簿といえば、形としては表形式になりますが、表を作るならWordでもできますね。Wordでも名簿自体は作ることはできます。が、Excelで名簿を作成したほうがいろいろと効率がいいと思います。
では、その「いろいろ」について少しまとめていきますね。
Excelで会員名簿を作成すれば他のソフトやサービスで利用することができる
Excelで会員名簿を作成したほうがいい一番大きな理由としては、他のソフトやサービスで利用することができる点です。
他の記事でも書きましたが、往復はがきや郵便はがき、封筒へ宛名を直接印刷したい時にはWordの「差し込み印刷」にExcelで作成した名簿を読み込むことで宛名入力の手間を省くことができます。

また、市販されている「宛名ラベル」にも、Wordの差し込み印刷でExcelで作った名簿を読み込むことで印刷することができます。

年賀状を印刷するときにしか使わないとよく言われる「年賀状作成ソフト」ですが、年賀状以外にもいろいろなものが作成できます。先ほど紹介した往復はがきやはがき、封筒などへ直接印刷するときにも宛名ラベルに印刷するときも、Excelで作成した名簿を「CSV」形式で書き出し、年賀状作成ソフトに書きだしたCSVファイルを読み込む(インポート)することで、改めて住所録を作成する必要もなくなります。

Excelは計算が得意。団体の会費や参加の管理もできる。
Excelといえば、表を作る以外にも「計算」が得意ですよね。Excelで実行できる「計算」には足し算や引き算、掛け算、割り算のような四則演算以外にも「関数」と呼ばれる計算形式が準備されています。
名簿でよく使う関数といえば、入力されている「氏名」を元に別のセルに「フリガナ」を自動入力することができる「PHONETIC」や、会員情報にある誕生日から年齢を自動計算することができる「DATEDIF」などがあります。


また、会費を徴収したら「〇」を付け、「〇」の数を自動で数えたり(COUNTIF)、会員情報の情報によって会費徴収の有無または金額を調整したり(IF)などもおすすめです。
Excelの関数というと苦手意識を持つ方が多いのですが、一度設定してしまえばその関数を削除しない限り、計算対象となる数値や条件などを入力し直すだけで自動計算してくれるので次年度以降の作業を効率的に進めることができます。
会員情報を並べ替えたり条件に合った人だけを抽出したりできる
会員情報を並べ替えたり、条件に合った人だけを抽出したり(フィルタ)することができます。情報の並べ替えに関してはWordでもできないことはないですが、Excelだと複数の条件で並べ替えることができます。

Excelなら入力を繰り返すものや連続番号の入力の手間が省ける
Excelには入力を繰り返すとき、たとえば性別を入力するなど同じ列に2つ以上のものを入力するときに入力済みのものから参照して入力できる「オートコンプリート」機能が使えます。
また、会員番号や通し番号などの「連続番号」を入力するときにも「オートフィルオプション」を使えばひとつずつ入力せずに済みます。
オートフィルオプションを使うには、元になる数値を入力したセルをクリックした状態で右下角にある■にマウスポインタを合わせて必要なセル数ドラッグします。すると、ドラッグした範囲の右下に「オートフィルオプション」が表示されますのでクリック、一覧から「連続データ」をクリックすれば入力した数値から連続した番号を入力することができます。
Excelの書式設定を使えば日付を西暦にも和暦にもクリックだけで対応できる
Excelで日付を入力したセルには「日付」という書式が設定されます。
たとえば、入力するときに「平成20年1月1日」としていたけれど、後から西暦にしたいと思ったらセルの書式設定を変更するだけ。入力し直さなくてもいいのです。

名簿を印刷するならExcelの印刷設定が便利
Wordは出来上がったそのままを印刷するようになっていますので用紙が2枚になれば2枚印刷されますが、Excelだと用紙に合わせて印刷することが可能です。

また、印刷したい部分だけを印刷することもできます。

会員名簿を作るならExcelのほうがいいと思う理由をまとめてみた
個人的には、Wordで表を作るとうまく文字が収まらないことが多いのでExcelの印刷機能を使って1枚に収める操作が一番気に入っています。
他にもいろいろあるかもしれませんが、Excelで会員名簿を作る利点は他のソフトに取り込んで活用できるところではないかと思います。
Excelは難しい、使いづらいという意見もよく聞きますが、名簿作成はExcelの機能の基本的なところを使うので、Excelに慣れるにはよい操作だと思います。